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「PRIDE後」の世界

前回のブログで報じたPRIDE運営会社の「事務所閉鎖」について、米国側から声明文が発表された。
PRIDE米国側が声明文発表「東京事務所閉鎖は元役員の協力不足が原因

 ドリームステージエンターテインメント(DSE)よりPRIDE事業を引き継いでいたPRIDE FC ワールドワイドは10日、4日に発表した東京事務所の閉鎖およびスタッフの全員解雇について改めて、以下の声明文を発表した。

■PRIDE FC ワールドワイドの東京事務所および社員について

 PRIDE FC ワールドワイド(以下、弊社)は、表題の件に関し、いくつかのメディアによる誤報が見受けられる為、以下の声明を発表いたします。

 弊社は、先週、弊社東京事務所の不動産物件の賃貸借契約を更新しない旨の経営的決断をやむを得ず下すことに至りました。かかる決定は軽々しく下されたものではありませんが、株式会社ドリームステージ・エンターテインメントの元役員の協力不足が原因で、弊社が現在、日本においてPRIDEのイベントを開催することが不可能となったため、必要に迫られたものです。

 日本の法令の下、弊社は顧問弁護士より、しかるべき事務所スペースなくしてPRIDE社員を弊社が雇い続けることは困難であると助言を受けました。結果として、PRIDE社員は職を解かれましたが、一部の報道で報じられている内容とは反し、弊社は社員大半に対し十分な退職金を支払いました。

 弊社は今後も日本、アメリカそして世界中においてPRIDEという名を広めていく機会を追求してまいります。そして今後も、これまでの歴史に残るPRIDE大会や未放送のコンテンツを、地上波テレビ放送、DVDそしてオンラインによって配信し、またPRIDE商品も引き続き提供してまいります。

 日本そして海外の総合格闘技の有力選手に関しては、総合格闘技グローバルブランドとしては世界一でもあるUFC(Ultimate Fighting Championship)とすぐにでも交渉の機会を持つことができます。

 PRIDE FC ワールドワイド社長、ジェイミー・ポラックは次のように述べています。「我々は日本でライブイベントを興行するという大きな希望を抱き、PRIDE資産を購入しました。しかし残念ながら、ドリーム・ステージ・エンターテインメントの元役員の協力不足によって現在、興行が不可能になっています。我々はPRIDEというブランドを深く尊敬しています。そしてPRIDEを愛する日本のファンの皆様にも同様に深い尊敬の念を抱いています。我々はファンの皆様がPRIDEブランドを維持しようという弊社の取り組みを十分に理解して下さり、UFC下にあっても、これまでと同じように総合格闘技という素晴らしい競技、そして選手らと共に歩み続けて下さることを願っています。」

※PRIDE FC ワールドワイド・ホールディングスLLCについて
PRIDE FC ワールドワイド・ホールディングスLLCはPrideのブランド名とその他関連する資産を2007年5月26日に株式会社ドリームステージエンターテインメントより買収しました。

(原文ママ)

[ スポーツナビ 2007年10月10日 16:44 ]
この声明文、本当は先週金曜日に出される予定だったそうだが、連休明けにずれ込んだというもの。
元々プレスリリースを用意してなかったのか、それとも日本での反響の大きさに戸惑って内容を変えたのか分からない。
いずれにせよ、散々待たせてこの程度?という感じである。

一応PRIDE復活に含みを持たせてはいるものの、前向きなニュアンスは感じられない。今後はせいぜい過去の大会等のコンテンツをネットで有料配信する程度だろう。「PRIDE商品も引き続き提供」って要は在庫処理だろうし、「PRIDEブランドを維持しようという弊社の取り組み」って具体的に何をやったと言うのだろうか。

そして、大会を開けない原因が「ドリームステージの元役員の協力不足」とはね・・・
これが榊原代表の言うところの「心ない人たち」を指してるのか分からないけど、いずれにせよ悪いのは全部日本側ですか。。。テレビが取れなかったのは、アメリカが吹っかけすぎたせいでもあると思うけど。

さすがにここまで来るとPRIDEの復活は諦めざるを得ないので、今後は「PRIDE後」の新しい動きに期待することにしましょうか。
アメリカ=UFCの一人勝ちが続くのは見たくないしね。
# by vancelaw | 2007-10-10 22:41 | Sports

PRIDE is dead

「PRIDE」が消滅!運営事務所が突然閉鎖、スタッフ全員解雇

 「PRIDE」が事実上、消滅した。DSE(ドリームステージエンターテインメント)から運営を引き継いだ「PRIDE FCワールドワイド」の都内事務所が4日、突然閉鎖され、約20人のスタッフ全員が解雇された。

 同社の元スタッフによると、米国在住のジェイミー・ポラックFC社長が3日にスタッフに招集をかけ、この日朝、電話による会議の席上、「20分以内に事務所から出ていってください」と、一方的に解雇を通告したという。

 97年10月に産声をあげたPRIDEは、4月8日の同34をDSE主催の最終興行とし、米UFCも所有するロレンゾ・フェディータ氏(米国)が発足させた「FCワールドワイド」が、5月のライト級GPから、新生PRIDEを再スタートさせる予定だった。だが、準備不足を理由に同GPは延期され、開催されないまま突然幕が下ろされた。
(サンスポ 2007年10月05日 更新)
電話会議で解雇通告とは。。

現時点で会社からの公式発表が一切ないので事務所閉鎖の真意は不明だが、まあこれで「PRIDE」は終わったということなのだろう。

ネット上では、吉田秀彦を中心とするPRIDEの“残党”が、大晦日にさいたまスーパーアリーナでの格闘技イベント開催を準備中という噂も流れている。しかし、テレビやスポンサーの確保、選手の契約、外国人選手のビザ発給を考えると、タイミング的にはもうギリギリ。それに、かりに開催できたところで、かつてのPRIDEが持ち合わせていたスケール感、クオリティを維持できるとは思えない。日本にはFEG(K-1の運営団体)が主催する「HERO'S」という格闘技興行もあるけど、年4回しかない上、「格闘技の非情な勝負論」というよりは、テレビ向けの娯楽に徹している感があり、PRIDEとはそもそもの世界観が違う。。。

一体なぜ、こんなことになってしまったのか。

実際のところ、こうなることの予感がないではなかった。と言うより、かなりあった。
4月の営業譲渡による買収後、新たな「PRIDE」開催に関するニュースはなく、その間、ホドリゴ・ノゲイラ、ダン・ヘンダーソン、ヴァンダレイ・シウバ、マウリシオ・ショーグンといった元・PRIDEファイター達が、続々とUFCに「移籍」して行った。オフィシャルサイトも8月からは一切更新されていない。

買収劇当初に構想されていた「UFCvsPRIDE」格闘技版スーパーボウル構想の実現を待たぬうちに、「PRIDE」はその実体を失いつつあったのである。

新オーナーのロレンゾやダナ・ホワイト(UFC代表)は、買収以降、日本でのPRIDE再開に向けて準備を継続していたはず。

しかし、障害があったようだ。

9月初旬に収録されたダナ・ホワイトのインタビューによると、一つ目の障害は、地上波テレビの問題である。
PRIDEを開催するには、莫大な経費がかかる。高額化したファイトマネー、派手な演出、会場使用料などなど。。。一説には1大会1000万ドルとも聞く。こうした経費を賄うには、入場料(ゲート)収入とスカパーのPPV収入では到底足りず、地上波放送の放映権料が不可欠だったというのだ。
ダナは
フリーテレビ(地上波放送)の契約が取れるまでは、「PRIDE」再開はまずない
と明言していた。

ダナ、というよりアメリカ側は地上波放送再獲得に楽観的だったようだが、そうはいかなかった。
日本でイベントを再開しようとすると、テレビの契約が切られたことや、ダークな話ばかりがでてくる。まったく理解できない。私たちは「PRIDE」を買い取って、前のオーナーとは縁を切った。なのに、なぜテレビ契約を結べないんだ?そして、「PRIDE」のスターを集めているUFCも日本で放送できない。不思議でしょうがないよ、まったく。たぶん誰か日本で権力を持った人間が我々を妨害しようとしている。そして彼らは独自で団体を旗揚げしようとしているに違いない。そう考えないと、なぜ日本でテレビが進まないのか、納得できる説明ができない。これだけ日本には、ファンがいるというのにね。
(中略)
日本でのテレビ放映は3ヶ月くらい前に本当に契約を結ぶ寸前まで近づいたんだ。ところが、まるでプラグを抜かれるように話が消えてしまった。誰かが邪魔しているとしか考えられない。
実際に「邪魔」が入っているかは知る由もないが、日テレが中継した2003年大晦日の猪木祭りが裁判沙汰になったり、さらに(猪木祭りに端を発した)フジテレビによるPRIDE中継打ち切りによって、格闘技界のダークな側面、すなわち裏社会との関わりがクローズアップされてしまったのは紛れもない事実。それゆえ、テレビ関係者(特に上層部)は、格闘技中継そのものにアレルギーを持ってしまったと言われている。

また、「視聴率が取れる」ことが格闘技番組の強みだったはずなのに、最近はK-1中継も以前ほど視聴率が取れなくなってきている。
先日のK-1GP開幕戦の視聴率も、例年は15%以上あったのに、今年は11%。。。ひところの格闘技バブルは弾けてしまったようだ。

こうした状況を考えれば、テレビ局が「PRIDE」中継に二の足を踏むのも無理はない。
それに、アメリカ側がかなりの額の放映権料を吹っかけていたとも聞く。「俺たちUFCは世界最高だ。それを放送させてやるから、まずはPRIDE中継から始めろ。」という感じだったのかもしれない。

また、上のインタビューとも関連するが、テレビ云々とは別に、外資によるPRIDEの再開そのものを阻止する動きがあったとの情報もある。

PRIDEのかつての(そして恐らく最後の)運営会社であるDSEの榊原代表は、今年7月のトークショーで
(新生PRIDEの再開について)心ない人達に出鼻を挫かれる問題があった
と話していたという。その「問題」は結局最後まで解決しなかったということか。

以上がこれまでの経過だが、どうやらPRIDE FCワールドワイドの社長が、今回の件について声明を出すとのこと。今はそれを待つしかないのかな。
# by vancelaw | 2007-10-06 00:33 | Sports

ブログ タイトル変更

「イタリア・フランス旅行記」はいつ完結するとも知れないのだが(今後の予定:⑤タオルミナ、⑥パレルモ、⑦フィレンツェ、⑧ベネチア、⑨トゥールーズ、⑩パリ、⑪モンサンミッシェル)、旅行を終え、ワシントンDC郊外にあるメリーランド州ベセスダという街に引っ越してきてから2週間以上経つので、ブログのタイトルを変更してみた(ついでにスキンも初めて変更。こっちの方が写真が大きく表示できるのだが、どうだろうか)。

新たに住み始めたアパートの隣には、最近リニューアル工事を終えたBethesda Theater という劇場があって、そこの看板には
OFF BROADWAY. ON WISCONSIN.
と書いてある。Wisconsinというのはウィスコンシン州ではなく、アパートと劇場が面しているWisconsin Avenueというストリートの名前である。

なるほど、マンハッタンのダウンタウンの劇場を"Off Broadway"と言うのが一般的だけど、NYから遠く離れたここだって"Off Broadway"には変わりはないわけだ。

考えてみれば、僕もマンハッタンを離れて(OFF BROADWAY)、新しい街(Wisconsin Ave)に引っ越してきたワケで、ちょうどリニューアルしたこの劇場のコピーをパクってブログタイトルにさせてもらった。案内文と併せても何のブログだかサッパリ分からないのは相変わらずだけど、読者は少ないわけだしノー問題ってことで。

今後は、これまでのような八百長問題やゴッドファーザーとかの独りよがりなネタに加えて、ローファームのことや、NYと較べた場合のDC・メリーランドの違いとか、そんなことも書ければ書いていこうかな、と思ってます。

そんなわけで、まあ、もうしばらくお付き合い下さいませ。
# by vancelaw | 2007-10-04 10:13 | DC / Maryland

イタリア旅行記⑨ ヴェネツィア

フィレンツェから特急で約3時間ほどでヴェネツィアに到着。
イタリアは国内鉄道網が発達していて便利だ。シチリアでも行かない限り、国内移動に飛行機は不要かもね。
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イタリア旅行記⑨ ヴェネツィア_f0053750_733256.jpg


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# by vancelaw | 2007-09-11 06:54 | Travel

イタリア旅行記⑧ フィレンツェ

再び、9月のイタリア旅行記の続き。感動の連続だったシチリア島を離れ、空路フィレンツェ入りした。
直前にいたパレルモは、(コッポラのコメントとは裏腹に)汚れの目立つ街だったのであるが、フィレンツェの街並みは実に美しく、華がある。
イタリア旅行記⑧ フィレンツェ_f0053750_2328617.jpg
まずはフィレンツェのシンボル、ドゥオーモへ。

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# by vancelaw | 2007-09-10 23:44 | Travel